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2024年12月末、セキュリティ企業マカフィーの日本向けブログサイト「blogs.mcafee.jp」が、第三者に取得されアダルトブログに転用される事態が発生しました。
なお、現在はアダルトブログは閉鎖されており、以下のようになっている
Contents
技術的な観点からの分析
ドメインの失効と再取得(ドロップキャッチ):
「mcafee.jp」ドメインは2023年6月30日に有効期限が切れ、7月31日に削除されました。
その後、第三者がこのドメインを再取得する「ドロップキャッチ」と呼ばれる手法が行われました。
ドメイン管理の重要性:
マカフィーは法人向け事業を売却し、ドメイン管理が別会社に移行した結果、ドメインの更新が行われず、第三者に取得される事態となりました。
このケースは、ドメイン管理の継続性と責任の所在が曖昧になると、ブランドの信頼性やセキュリティに重大な影響を及ぼすことを示しています。
セキュリティリスクとブランド毀損:
第三者が取得したドメインで不適切なコンテンツを公開すると、ユーザーが誤ってアクセスし、フィッシングやマルウェア感染のリスクが高まります。
また、企業のブランドイメージが損なわれ、信頼性の低下につながります。
対策と教訓
ドメインの継続的な管理:
ドメインの有効期限を定期的に確認し、更新を怠らないことが重要です。
ドメインの終活:
使用しなくなったドメインでも、一定期間は保持し、適切な対策を講じることが推奨されます。
ブランド保護の観点からの対応:
商標権を持つ企業は、JPドメイン名紛争処理方針(JP-DRP)に基づき、ドメインの取り戻しを検討することが可能です。
この事例は、ドメイン管理の重要性と、適切な管理が行われない場合のリスクを再認識させるものです。
企業はドメインの管理体制を見直し、ブランドとユーザーの保護に努める必要があります。
ドロップキャッチについて
ドロップキャッチとは、更新されずに有効期限が切れたドメイン名が再登録可能になる瞬間を狙って、第三者がそのドメイン名を取得する行為を指します。
背景と仕組み
ドメイン名は一定の有効期限が設定されており、期限が切れると一時的に登録できない状態を経て、再び登録可能となります。この再登録可能なタイミングで、価値のあるドメイン名を狙って迅速に取得するのがドロップキャッチです。
目的とリスク
ドロップキャッチの主な目的は、以前使用されていたドメイン名の被リンクやドメインパワーを活用することです。しかし、これにより元の所有者やユーザーに混乱やセキュリティリスクをもたらす可能性があります。
対策
ドメイン名の所有者は、有効期限の管理を徹底し、意図しない失効を防ぐことが重要です。また、使用しなくなったドメイン名でも、一定期間は保持し続けることが推奨されます。
ドロップキャッチは、ドメイン名の管理における重要な課題の一つであり、適切な対策を講じることが求められます。
参考
ウイルス対策「マカフィー」のドメインが突然アダルトブログに 経緯を追ってみた(山口健太)#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4bcdf483a077ce0b0fe0530e5ef9c2b527f36bcf
ドメイン名の終活について - JPAAWG 7th -
ドメインの終活について解説されている有益なスライドです。
概要は以下です
ドメイン名廃止のリスク: アクセスの多いサイトのドメイン名を廃止すると、第三者に再登録(ドロップキャッチ)され、フィッシングサイトなどに悪用される可能性があります。
ドメイン名の使い捨てを避ける: 新規ドメイン名の登録前に、既存のコーポレートサブドメインやドメイン名で対応できないか検討し、不要なドメイン名の増加を防ぐことが推奨されています。
ドメイン名のライフサイクル管理: ドメイン名の登録から廃止までのプロセスを適切に管理し、特にサービス終了時には終活としての準備が必要です。
廃止手順の提案: ドメイン名の廃止に際しては、以下の手順が提案されています。
- 材料集めの環境整備: WebだけでなくDNSについても、どのようなクエリがどこから来ているかを確認できる環境を整備する。
- クエリ観測: DNSクエリを観測し、利用状況を把握する。
- 逆SEO: 検索エンジンからのインデックス削除や、検索順位を下げる対策を行う。
- NS登録削除: ネームサーバーの登録を削除し、ドメイン名の解決を不可にする。
- Null MX等登録: メールの誤配送を防ぐため、Null MXレコードを設定する。>